観葉植物ポトスの育て方|枯れる原因から増やし方まで解説

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観葉植物ポトスは、その鮮やかな緑と可愛らしいハート型の葉で、インテリアグリーンとして絶大な人気を誇ります。
しかし、いざ育ててみると「基本的な育て方がわからない」「なぜか枯れる」といった悩みに直面することも少なくありません。
伸びすぎたつるの扱いや、ポトスこんもりさせたいという理想の樹形にするための工夫、適切な水やり頻度など、疑問は尽きないものです。

この記事では、ポトスは毎日水やりが必要ですか?という基本的な問いから、ポトスが枯れる原因は何ですか?という深刻な問題、さらには簡単な増やし方まで、あらゆる疑問にお答えします。
また、ポトスはどこに置くと良いですか?、あるいはポトスをほったらかしにしておくとどうなる?といった、日々の管理に関する具体的な悩みも解消できるよう、網羅的に解説していきます。

この記事のポイント
  • ポトスの基本的な育て方のコツ
  • 伸びすぎた際の剪定やこんもりさせる方法
  • ポトスが枯れる原因と具体的な対処法
  • 挿し木や株分けによる簡単な増やし方
目次

観葉植物ポトスの基本的な育て方

観葉植物ポトスの基本的な育て方
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  • ポトスの育て方で押さえる基本
  • ポトスはどこに置くと良いですか?
  • 時期で変わるポトスの水やり
  • 伸びすぎたポトスの剪定方法
  • ポトスこんもりさせたい時のコツ
  • 初心者でもできるポトスの増やし方

ポトスの育て方で押さえる基本

ポトスの育て方で押さえる基本
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観葉植物ポトス(学名:Epipremnum aureum)は、ソロモン諸島を原産地とするサトイモ科のつる性植物です。
丈夫で生育旺盛な性質から、植物を初めて育てる方にも非常におすすめで、育てやすさは最高ランクの「★★★★★」と評価されることが多くあります。

ポトスは強い耐暑性を持つ一方、寒さにはやや弱い特性があります。
また、ある程度の耐陰性も持ち合わせているため、室内でも育てやすいのが大きな魅力です。
光沢のあるハート型の葉は、お部屋に明るく瑞々しい雰囲気をもたらしてくれます。

ポトスの代表的な種類

ポトスには50を超える種類があるとされ、葉の色や模様によってさまざまな表情を楽しめます。
ここでは代表的な人気品種をいくつか紹介します。

品種名特徴
ゴールデンポトス黄色の斑が入る最もポピュラーな品種。
非常に丈夫で育てやすいです。
マーブルクイーン白い斑がマーブル模様のように大きく入る美しい品種。
ややデリケートです。
ポトス・エンジョイ白やクリーム色の斑が葉の縁に入る、洗練された印象の品種です。
ライムポトス斑がなく、葉全体が明るいライムグリーン色をしています。
パーフェクトグリーン斑が一切入らない濃い緑一色の品種。
日陰に最も強いとされています。

これらの種類によって、斑の多い品種ほど葉緑素が少なく、直射日光に弱い傾向があるため、それぞれの特性に合わせた管理が大切になります。

ポトスはどこに置くと良いですか?

ポトスはどこに置くと良いですか?
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ポトスを元気に育てるためには、置き場所が鍵となります。
日当たり、温度、そして風通しの3つの要素を考慮して最適な環境を整えましょう。

日当たりと置き場所

ポトスは基本的に日光を好みますが、強い直射日光は葉焼けの原因となるため避ける必要があります。
室内であれば、レースカーテン越しの柔らかい光が当たる窓辺が最も理想的な場所と考えられます。

耐陰性があるため明るい日陰でも育ちますが、あまりに暗い場所だと葉の色が悪くなったり、特徴である斑模様が消えてしまったり、茎が間延び(徒長)したりする可能性があります。
一年を通して、室内の明るい場所で管理するのが良いでしょう。

温度管理

ポトスは熱帯地域が原産の植物であり、寒さには強くありません。
生育に適した温度は20℃〜30℃で、冬越しのためには最低でも5℃以上をキープすることが求められます。

冬の窓際は外気の影響でかなり冷え込むため、夜間は部屋の中央に移動させるなどの工夫が必要です。
また、暖房の風が直接当たると葉が乾燥して傷んでしまうため、エアコンの風が当たらない場所に置くようにしてください。

風水効果を意識した置き場所

ポトスは風水的にも良い効果をもたらすとされています。
丸みを帯びたハート型の葉は、人間関係を円滑にし、リラックス効果や恋愛運を高めると言われます。
また、「永遠の富」という花言葉から金運アップの効果も期待されており、特に黄色の斑が入るゴールデンポトスは金運に良いとされています。

風水の効果を高めたい場合は、恋愛運にはバスルーム、金運には部屋の隅やキッチンなどに置くと良いという考え方があります。

時期で変わるポトスの水やり

時期で変わるポトスの水やり
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ポトスの水やりは、季節によって頻度と量を変えることが健全な生育を促すポイントです。
生育期と休眠期のリズムに合わせて、適切な水分管理を心がけましょう。

季節水やりの頻度と方法
春夏(生育期)土の表面が乾いたのを確認したら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
水のやりすぎや受け皿に水を溜めたままにすることは根腐れの原因になるため、受け皿の水はこまめに捨ててください。
秋冬(休眠期)生育が緩やかになるため、水やりの頻度を減らします。
土の表面が乾いてから2〜3日後を目安に水を与え、乾燥気味に管理します。

葉水の重要性

ポトスは高温多湿の環境を好むため、霧吹きで葉に水をかける「葉水(はみず)」を年間を通して行うのがおすすめです。
葉水には、葉の乾燥を防いで生き生きとさせる効果に加え、葉の表面についたホコリを洗い流し、ハダニなどの病害虫を予防する効果も期待できます。
特に空気が乾燥しやすい冬場は、こまめに行うと良いでしょう。

水やりのタイミングに迷う場合は、土に挿しておくだけで水分量を色で示してくれる水やりチェッカー(サスティーなど)を利用するのも一つの手です。

伸びすぎたポトスの剪定方法

伸びすぎたポトスの剪定方法
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ポトスは生育旺盛でつるがよく伸びるため、定期的な剪定が必要になります。
剪定には、伸びすぎたつるを整えて見た目を良くするだけでなく、株全体の風通しを改善したり、新芽の成長を促したりする目的があります。

剪定の時期と方法

剪定に最適な時期は、生育期にあたる5月〜10月です。この時期であれば、剪定後の回復が早く、すぐに新しい芽が伸びてきます。

剪定する際は、清潔なハサミを使用してください。
葉が出ているつるであれば、基本的にどこで切っても問題ありませんが、葉の付け根の少し上にある「節(ふし)」のすぐ上で切るのがポイントです。
節からは新しい芽や根(気根)が出やすいため、ここを意識して切ることで、剪定後の成長がスムーズになります。
理想の株姿をイメージしながら、傷んだ葉や混み合ったつる、間延びした部分などを中心に切り戻しましょう。

剪定時の注意点

ポトスはサトイモ科の植物で、その樹液にはシュウ酸カルシウムという成分が含まれています。
公式サイトなどによると、この成分は人によっては皮膚に触れるとかぶれ(皮膚炎)を引き起こす可能性があるとされています。
そのため、剪定作業を行う際は、念のため園芸用の手袋を着用すると安心です。
もし樹液が肌に付いてしまった場合は、すぐに流水でよく洗い流してください。

ポトスこんもりさせたい時のコツ

ポトスこんもりさせたい時のコツ
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ポトスのつるが伸びて鉢元がスカスカになり、バランスが悪くなってしまうのはよくある悩みです。
ここでは、ボリューム感のある「こんもり」とした姿に仕立てるための3つのコツを紹介します。

1. 定期的な切り戻し剪定

最も効果的な方法は、前述の通り、伸びすぎたつるを定期的に切り戻すことです。
つるを短く剪定することで、株元に近い部分から新しい芽が複数出てくるのを促せます。
これにより、株全体の葉の密度が高まり、こんもりとした茂った印象になります。
思い切って全体の3分の1から半分程度の長さに切り戻しても、生育期であればすぐに再生します。

2. 明るい場所での管理

ポトスは暗い場所でも育ちますが、日光が不足すると茎がひょろひょろと間延びしやすくなります。
節と節の間隔が詰まった、がっしりとした株に育てるためには、できるだけ明るい場所に置くことが大切です。
直射日光を避けた明るい窓辺などで管理することで、葉の数も増え、自然とボリュームが出てきます。

3. 追肥による栄養補給

生育期である5月〜10月にかけては、適切な肥料を与えることも葉を茂らせる上で有効です。
肥料には、ゆっくりと効果が持続する緩効性の置き肥や、即効性のある液体肥料があります。
置き肥なら2ヶ月に1回、液体肥料なら規定の濃度に薄めて2週間に1回程度を目安に与えましょう。
特に葉の成長を促す窒素(N)成分が多く含まれた肥料を選ぶと、葉色も鮮やかになります。
ただし、肥料の与えすぎは根を傷める原因になるため、規定量を守ることが肝心です。

初心者でもできるポトスの増やし方

初心者でもできるポトスの増やし方
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ポトスは非常に生命力が強く、初心者でも簡単に増やすことができるのも魅力の一つです。
主な増やし方には「挿し木」「水差し」「株分け」の3つの方法があり、いずれも生育期である5月〜8月頃に行うのが最も成功率が高いです。

挿し木

剪定で切り取ったつるを利用する、最も一般的な方法です。

  1. つるを10〜15cm(2〜3節)の長さに切ります。
  2. 土に挿す部分の葉を取り除き、先端の葉を2〜3枚だけ残します。
  3. 挿し木用の土や観葉植物用の土を入れたポットに、節が土に埋まるように挿します。
  4. 土が乾かないように管理しながら、明るい日陰に置いておくと、2〜3週間で発根し、新芽が出てきます。

水差し(水栽培)

土を使わずに、水だけで発根させる手軽な方法です。

  1. 挿し木と同様に、つるをカットして下の葉を取り除きます。
  2. ガラス瓶やコップに水を入れ、切り口を水に浸けます。
  3. 水を毎日取り替えて清潔に保つことがポイントです。
  4. 数週間で根が伸びてくる様子を観察できます。
    発根したら土に植え替えることも、そのまま水栽培として楽しむことも可能です。

株分け

植え替えのタイミングで行う方法で、株が大きくなりすぎた際に適しています。

  1. ポトスを鉢から丁寧に取り出します。
  2. 根についた古い土を手で優しくほぐし落とします。
  3. 根を傷つけないように注意しながら、手や清潔なハサミで株を2〜3つに分割します。
  4. それぞれを新しい鉢に植え付ければ完了です。

観葉植物ポトスのトラブルとよくある質問

観葉植物ポトスのトラブルとよくある質問
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  • ポトスが枯れるサインと対処法
  • ポトスが枯れる原因は何ですか?
  • ポトスは毎日水やりが必要ですか?
  • ポトスをほったらかしにしておくとどうなる?
  • 魅力的な観葉植物ポトスを育てよう

ポトスが枯れるサインと対処法

ポトスが枯れるサインと対処法
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ポトスは丈夫な植物ですが、育てている環境が合わないと元気がなくなることがあります。
早期にサインを見つけ、適切に対処することが復活への鍵となります。

見られるサイン考えられるトラブル主な対処法
葉が黄色や茶色に変色し、落ちやすい根腐れ、根詰まり植え替えを行い、傷んだ根を取り除き、新しい土に交換する。
土が常に湿っていて乾かない、腐敗臭がする根腐れ前述の通り、植え替えが最も有効です。
水はけの良い土を選びましょう。
水をあげても葉がしおれたままで元気がない根腐れ、根詰まり、極度の水切れ鉢から株を抜き、根の状態を確認します。
根が黒く腐っていれば根腐れ、鉢の中でパンパンになっていれば根詰まりです。
根が乾いていれば水切れなので、まずは水を与えて様子を見ます。
葉の色素が抜けて白っぽくなったり、部分的に茶色くパリパリになる葉焼け直射日光の当たらない場所に移動させます。
一度焼けてしまった葉は元に戻らないため、ハサミで切り取ります。
葉の裏にクモの巣のようなものが付いている、葉に白い斑点が出るハダニの発生葉水で洗い流すか、濡れた布で拭き取ります。
数が多い場合は殺虫剤を使用します。

これらのサインに気づいたら、まずはポトスが置かれている環境(日当たり、風通し、温度)や、水やりの頻度を見直すことから始めましょう。
問題が根にある場合は、思い切って植え替えを行うことが最善の策となるケースが多いです。

ポトスが枯れる原因は何ですか?

ポトスが枯れる原因は何ですか?
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ポトスが枯れてしまう場合、その原因はいくつか考えられますが、多くは日々の基本的な管理方法に起因しています。
主な原因を理解し、ご自身の育て方と照らし合わせてみましょう。

1. 水のやりすぎ(根腐れ)

最も多い原因が、水の与えすぎによる「根腐れ」です。
土が常に湿った状態にあると、根が呼吸できなくなり、腐ってしまいます。
根が機能しなくなると、水分や養分を吸収できなくなり、結果として株全体が枯れてしまいます。
受け皿に溜まった水は必ず捨てるようにしてください。

2. 日当たり不足または直射日光

ポトスは耐陰性がありますが、全く光が当たらない場所では光合成ができず、徐々に弱ってしまいます。
逆に、夏の強い直射日光などに当てると、葉が焼けてしまい、ダメージから枯れることにつながります。
適切な光量が得られる場所で管理することが大切です。

3. 寒さによるダメージ

前述の通り、ポトスは寒さに弱い植物です。
冬場に5℃以下の環境に長時間置かれると、葉が黒ずんで落ち始め、最終的に枯れてしまいます。
冬の管理場所には特に注意が必要です。

4. 根詰まり

長年植え替えをしていないと、鉢の中で根がいっぱいになり「根詰まり」を起こします。
根詰まりすると、水や養分の吸収がうまくいかなくなり、生育不良に陥って枯れる原因となります。
1〜2年に一度は一回り大きな鉢に植え替えるのが理想です。

これらの原因に心当たりがないかを確認し、適切な管理方法に修正していくことが、ポトスを元気に保つための第一歩となります。

ポトスは毎日水やりが必要ですか?

ポトスは毎日水やりが必要ですか?
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この質問に対する答えは、明確に「いいえ」です。
ポトスに毎日水やりをすることは、多くの場合、水の与えすぎにつながり、前述した「根腐れ」を引き起こす最大の原因となります。

植物の水やりは「毎日あげる」というルールで行うのではなく、土の状態を確認して判断するのが基本です。
ポトスの場合、生育期である春夏でも、土の表面が乾いたことを指で触って確認してから水を与えるようにしましょう。
鉢の大きさや置かれている環境の湿度、風通しによって土の乾く速さは変わるため、「〇日に1回」と決めるのではなく、都度ポトスの状態を観察することが肝心です。

休眠期に入る秋冬は、さらに水やりの頻度を落とし、土が乾いてから数日待ってから与えるくらいで十分です。
水のやりすぎは愛情過多につながることもあります。
少し乾かし気味に管理するくらいが、ポトスを健康に育てるコツと言えるでしょう。

ポトスをほったらかしにしておくとどうなる?

ポトスをほったらかしにしておくとどうなる?
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ポトスは非常に丈夫で生命力が強いため、多少ほったらかしにしてもすぐに枯れてしまうことは少ない植物です。
しかし、長期間適切な手入れをしないと、さまざまな問題が生じてきます。

まず、つるが伸び放題になり、株元の葉が少なくなって見栄えが悪くなります。
茎が間延びしてひょろひょろとした、元気のない姿になるでしょう。

また、植え替えをせずに放置すると、鉢の中が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こします。
これにより、水の吸収が悪くなり、最終的には水切れや栄養不足で弱ってしまいます。

さらに、葉にホコリが溜まると光合成を妨げるだけでなく、ハダニなどの病害虫が発生しやすい環境になります。
水やりを長期間忘れてしまえば、当然ながら水切れで葉がしおれ、枯れてしまいます。

結論として、ポトスは丈夫ですが、美しく健康な状態を保つためには「ほったらかし」にせず、定期的な水やり、剪定、植え替えといった基本的なお世話が必要不可欠です。

魅力的な観葉植物ポトスを育てよう

魅力的な観葉植物ポトスを育てよう
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この記事では、観葉植物ポトスの育て方について、基本的な管理方法からトラブルシューティングまで幅広く解説しました。
最後に、重要なポイントをまとめます。

  • ポトスは初心者でも非常に育てやすい人気の観葉植物
  • 置き場所はレースカーテン越しの明るい室内が理想
  • 強い直射日光は葉焼けの原因になるため避ける
  • 寒さには弱く冬越しには最低5℃以上の温度が必要
  • 水やりは季節に応じて頻度を変える
  • 春夏の生育期は土の表面が乾いたらたっぷりと与える
  • 秋冬の休眠期は乾燥気味に管理する
  • 水のやりすぎによる根腐れが最も多い失敗原因
  • 年間を通した葉水は乾燥や病害虫の予防に効果的
  • 伸びすぎたつるは生育期に剪定して樹形を整える
  • 剪定で株元が密になりこんもりとした姿にできる
  • 剪定したつるは挿し木や水差しで簡単に増やせる
  • 1〜2年に一度は一回り大きな鉢への植え替えが推奨される
  • 葉が枯れる原因は水やり、日照、温度管理のいずれかにあることが多い
  • ポトスをほったらかしにすると見栄えが悪くなり生育不良に陥る
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