観葉植物のアリ退治に重曹！作り方から効かない原因まで解説

2025年8月25日

大切に育てている観葉植物の周りでアリを見かけると、不快なだけでなく植物への影響も心配になるものです。
室内でのアリ退治には、安全な方法を選びたいと考える方が多いのではないでしょうか。
この記事では、観葉植物のアリ退治で重曹を活用する方法に焦点を当てて詳しく解説します。

そもそも、観葉植物にアリがわくのはなぜですか？という根本的な疑問から、家の中にアリがいますが、重曹で退治できますか？といった具体的な悩みまで、あらゆる角度からお答えします。
アリに重曹をまくとどうなるのか、その仕組みを理解すれば、より効果的な対策が可能です。

観葉植物のアリ退治方法は？と検索されたあなたのために、安全な重曹アイテムの作り方、効果を高める蟻と重曹と砂糖の割合、さらには蟻の駆除に役立つ重曹とはちみつの組み合わせまで、具体的な手順を紹介します。
また、アリ退治でおすすめしたい室内の重曹活用法や、試したけれど効かないと感じたときの原因と対処法も掘り下げます。
庭のアリ退治で最強の方法を探している方にも役立つ情報を含め、アリに関する悩みを総合的に解決する内容をお届けします。

この記事のポイント

観葉植物にアリが発生する原因と重曹が効く仕組み
安全なアリ退治用重曹アイテムの具体的な作り方
重曹を使っても効果がない場合の理由と対処法
アリを寄せ付けないための効果的な予防策

観葉植物のアリ退治！重曹の基本知識

観葉植物にアリがわくのはなぜですか？
観葉植物のアリ退治方法は？
家の中にアリがいます。重曹で退治できますか？
アリに重曹をまくとどうなるの？

観葉植物にアリがわくのはなぜですか？

観葉植物にアリが発生する主な原因は、アリの餌となるものが植物の周りに存在するためです。
特に大きな要因として、アブラムシやカイガラムシといった害虫の存在が挙げられます。

これらの害虫は植物の汁を吸って生きており、その際に「甘露（かんろ）」と呼ばれる甘い排泄物を出します。
アリはこの甘露を非常に好み、餌とするために集まってくるのです。アリは甘露を安定して得るために、天敵からアブラムシなどを守る共生関係を築くことさえあります。
そのため、観葉植物にアリの行列ができていたら、まずは葉の裏や新芽、茎などをよく観察し、他の害虫がいないか確認することが大切です。

また、害虫の存在だけでなく、土の環境もアリを引き寄せる一因となり得ます。
例えば、土の中に腐葉土などの有機物が多く含まれている場合や、食べ物のカスが鉢の周りに落ちていると、アリが餌を求めて集まることがあります。
さらに、鉢の中や受け皿の周りが常に湿っている状態は、アリが巣を作りやすい環境を提供してしまう可能性も考えられます。

これらのことから、観葉植物にアリがわくのは、害虫の出す甘露や、餌となる有機物、そして巣作りに適した湿った環境が複合的に影響していると言えます。

観葉植物のアリ退治方法は？

観葉植物に発生したアリを退治する方法は、原因や状況に応じていくつか選択肢があります。
それぞれの方法にメリットとデメリットがあるため、ご自身の環境に合ったものを選ぶのがよいでしょう。

市販の殺虫剤・忌避剤

最も手軽で効果が高い方法の一つが、市販のアリ専用殺虫剤や忌避剤を使用することです。
植物への影響が少ない製品や、天然成分由来で室内でも安心して使える製品も販売されています。
即効性のあるスプレータイプや、巣ごと駆除できる毒餌タイプ、侵入を防ぐバリアタイプなど、用途に合わせて選べます。
ただし、小さなお子様やペットがいるご家庭では、成分をよく確認する必要があります。

熱湯による駆除

アリの巣が特定できている場合に有効なのが、熱湯を注ぎ込む方法です。
アリは急激な温度変化に弱いため、熱湯で駆除することができます。
ただし、観葉植物の根に熱湯がかかると大きなダメージを与えてしまうため、鉢植えの植物に直接適用するのは避けるべきです。
庭の地面にできた巣など、植物から離れた場所での使用に限定されます。

土の植え替え

鉢の中にアリが巣を作ってしまっている場合、最も根本的な解決策となるのが土の植え替えです。
古い土をすべて取り除き、アリの巣や卵がないか根を丁寧に確認してから、新しい清潔な土に植え替えます。
これにより、アリだけでなく土の中に潜む他の害虫や病原菌も一掃できる可能性があります。

重曹などの自然素材の活用

この記事で詳しく解説するように、重曹は家庭で手軽に試せる安全なアリ退治方法の一つです。
他にも、木酢液や竹酢液、コーヒーかす、お酢などをアリが嫌う臭いで遠ざける方法もあります。
化学薬品を使いたくない場合に適した選択肢と言えます。

家の中にアリがいます。重曹で退治できますか？

はい、家の中にいるアリの退治に重曹は有効な選択肢の一つです。
特に、小さなお子様やペットがいて、強力な化学殺虫剤の使用に抵抗があるご家庭にとって、重曹は安心して使えるアイテムと考えられます。

重曹は、正式には「炭酸水素ナトリウム」という物質で、私たちの食生活においてもベーキングパウダーの主成分として使われるなど、非常に身近な存在です。
この安全性の高さが、室内でのアリ対策として重曹が選ばれる大きな理由です。

ただし、重曹をただ撒くだけではアリは食べてくれません。
アリを誘引するための工夫が必要になります。砂糖などのアリが好む甘いものと混ぜて毒餌を作ることで、アリに重曹を食べさせ、駆除効果を期待できます。

また、重曹はアリの侵入経路に撒いておくことで、忌避剤として機能することもあります。
アリは重曹の上を歩くのを嫌う傾向があるため、物理的なバリアとして活用できるのです。

以上の点から、家の中にいるアリに対して、重曹は「駆除」と「侵入防止」の両面で活用できる便利なアイテムと言えます。
ただし、効果は殺虫剤ほど即効性があるわけではないため、根気強く対策を続けることが求められます。

アリに重曹をまくとどうなるの？

アリに重曹をまく、より正確には「アリが重曹を摂取する」と、アリの体内で化学反応が起こり、死に至らしめる効果があります。
この仕組みを理解しておくと、なぜ重曹がアリ退治に有効なのかが明確になります。

アリの体内には、消化などのために「ギ酸」という酸性の物質が存在します。
一方、重曹の主成分はアルカリ性の「炭酸水素ナトリウム」です。
アリが餌と間違えて重曹を摂取すると、体内でこのギ酸と炭酸水素ナトリウムが混ざり合います。

理科の実験で酸とアルカリを混ぜると中和反応が起こるように、アリの体内でも化学反応が進行します。
この反応によって二酸化炭素ガスが発生し、アリは体内の急激な変化に耐えられずに死んでしまう、というのが重曹による駆除のメカニズムです。

ただし、前述の通り、アリは重曹そのものを好んで食べるわけではありません。
そのため、重曹を効果的に摂取させるためには、砂糖やはちみつといったアリが好む餌に混ぜ込み、「毒餌」としてアリを騙して食べさせる工夫が不可欠です。

要するに、アリに重曹を食べさせることで、アリ自身の体内の性質を利用して内側から破壊し、駆除することができるということです。

観葉植物のアリ退治で重曹を使う実践編

アリ駆除に使う重曹アイテムの作り方
効果的な蟻と重曹と砂糖の割合
蟻の駆除には重曹とはちみつも有効
アリ退治におすすめな室内の重曹活用法
重曹を使ったアリ退治が効かない原因
アリ退治で最強？庭で試せる方法
観葉植物のアリ退治と重曹の総まとめ

アリ駆除に使う重曹アイテムの作り方

重曹を使ったアリ駆除アイテムは、用途に応じて主に2つのタイプを手軽に作ることができます。
「ペースト（毒餌）タイプ」と「スプレータイプ」があります。

ペースト（毒餌）タイプの作り方

これは、アリに重曹を食べさせて巣ごと駆除することを目的としたアイテムです。

材料を用意する: 重曹と、アリを誘引するための甘いもの（砂糖、粉砂糖、はちみつなど）を準備します。
混ぜ合わせる: 重曹と砂糖（または粉砂糖）を同量ずつ、小さな容器に入れてよく混ぜ合わせます。
はちみつを使う場合は、重曹と混ぜて少し粘り気のあるペースト状になるように量を調整します。
設置する: 混ぜ合わせたものを、ペットボトルのキャップや小さな紙片、アルミホイルの上などに少量乗せ、アリの通り道や巣の近くに置きます。

この毒餌を働きアリが巣に持ち帰ることで、女王アリや他のアリにも効果が及び、巣全体の駆除が期待できます。

スプレータイプの作り方

こちらは、見かけたアリを直接駆除したり、侵入経路に吹きかけて忌避効果を狙ったりするのに適しています。

材料を用意する: 重曹、ぬるま湯、スプレーボトルを準備します。
食器用洗剤を数滴加えると、効果が高まるという情報もあります。
溶かす: スプレーボトルにぬるま湯を入れ、重曹を加えてよく振り混ぜて溶かします。
目安として、水200mlに対して重曹小さじ1〜2杯程度です。
使用する: アリの行列や発生している場所に直接スプレーします。
洗剤を加えた場合、アリの呼吸器官を塞いで窒息させる効果も期待できます。

どちらのタイプも簡単に作れますが、植物に直接かかると土壌のpHバランスを崩す可能性があるため、使用場所には注意が必要です。

効果的な蟻と重曹と砂糖の割合

重曹と砂糖を混ぜて毒餌を作る際、その効果を最大限に引き出すためには、両者の割合が鍵となります。
一般的に最も効果的とされているのは、「重曹：砂糖 = 1：1」の割合です。

この割合が推奨される理由は、アリを効率よく騙して重曹を食べさせるためです。

もし砂糖の割合が少なすぎると、アリにとっての魅力が薄れ、餌として認識されにくくなります。
アリは非常に優れた嗅覚を持っており、好物である甘い匂いを頼りに餌を探すため、砂糖の甘さが不十分では寄り付かない可能性があります。

逆に、重曹の割合が少なすぎると、アリが食べたとしても致死量に達せず、駆除効果が得られないことがあります。
せっかくアリが餌として認識し、巣に持ち帰ってくれても、効果がなければ意味がありません。

このため、アリを強く引きつけるだけの甘さを確保しつつ、十分な駆除効果を発揮させる量の重曹を摂取させる、その絶妙なバランスが「1：1」という割合なのです。

砂糖の種類は、グラニュー糖でも上白糖でも構いませんが、粒子が細かい粉砂糖を使うと重曹と均一に混ざりやすいため、アリが警戒しにくいという利点があります。
この割合を基本として、アリの食いつきが悪いようであれば、少し砂糖の比率を上げてみるなど、状況に応じた微調整を試みるのも一つの方法です。

蟻の駆除には重曹とはちみつも有効

砂糖の代わりに、はちみつを使って重曹の毒餌を作ることも非常に有効な方法です。
はちみつは液体であるため、粉末の砂糖とは異なる利点があります。

まず、はちみつは非常に強い甘い香りを放つため、アリを強力に誘引する効果が期待できます。
特に甘い蜜を好む種類のアリに対しては、砂糖よりも高い効果を発揮することがあります。

次に、ペースト状にしやすいという利点が挙げられます。
重曹とはちみつを混ぜ合わせると、適度な粘り気を持つペーストになります。
このペーストは、アリが体に付着させて巣に運びやすく、また乾燥しにくいため効果が長持ちする傾向があります。
壁などの垂直な場所に少量塗り付けることも可能です。

作り方は簡単で、重曹にはちみつを少しずつ加えながら、練り餌くらいの硬さになるまでよく混ぜ合わせるだけです。
割合に厳密な決まりはありませんが、重曹とはちみつを同量程度から始めて、扱いやすい硬さに調整するのがよいでしょう。

ただし、注意点として、はちみつは糖度が高いため、床や家具などに付着するとベタつきの原因になります。
設置する際は、アルミホイルや牛乳パックを小さく切ったものの上に乗せるなど、周囲を汚さない工夫を心がけましょう。
砂糖で効果が見られなかった場合に、はちみつを試してみる価値は十分にあります。

アリ退治におすすめな室内の重曹活用法

室内で観葉植物の周りに発生したアリに対して重曹を活用する場合、植物や住環境への影響を最小限に抑えるためのポイントがいくつかあります。

毒餌（ペースト）の戦略的な設置

前述の方法で作成した重曹と砂糖（または、はちみつ）の毒餌は、アリの通り道に設置するのが基本です。
壁際や窓のサッシ、部屋の隅など、アリが頻繁に行き来するルートを見つけて、その通り道上に数カ所設置します。
観葉植物の鉢のすぐそばに置くのも効果的ですが、重曹が土に直接こぼれないように注意が必要です。
ペットボトルのキャップや小さなアルミホイル片を皿代わりにして、その上に毒餌を置くと安全です。
これにより、土壌がアルカリ性に傾くのを防ぎ、植物へのダメージを回避できます。

重曹スプレーの局所的な使用

重曹を溶かしたスプレーは、アリの行列を見つけた際に直接吹きかけて駆除するのに役立ちます。
ただし、このスプレーも植物の葉や茎、土に直接かからないように注意しましょう。
特に葉にかかったまま放置すると、葉が傷んだり、気孔が塞がれたりする可能性があります。
使用後は、濡れた布などでスプレーがかかった場所を軽く拭き取っておくと、より安心です。

侵入経路を断つバリアとしての活用

アリが屋外から侵入してきている場合、その侵入口となっている窓枠の隙間やドアの下などに、粉末状の重曹を細く線のように撒いておくのも有効です。
アリは重曹の粉の上を歩くことを嫌うため、物理的なバリアとして侵入を防ぐ効果が期待できます。

これらの方法を組み合わせることで、室内のアリを効果的かつ安全に退治することが可能になります。

重曹を使ったアリ退治が効かない原因

手軽で安全な重曹を使ったアリ対策ですが、「試してみたけれど、あまり効果がなかった」というケースもあります。
その場合、いくつかの原因が考えられます。

原因	対処法
アリが重曹の毒餌を食べない	砂糖やはちみつの割合を増やして誘引力を高める。ピーナッツバターなど、アリが好みそうな別の餌を試す。
他の餌が豊富にある	アブラムシなどの甘露を出す害虫を駆除する。周辺の食べこぼしなどを徹底的に清掃する。
アリの種類に合っていない	甘いものを好まない種類のアリには効果が薄い。アリの種類を特定し、市販の毒餌など別の方法を検討する。
巣が巨大で駆除が追いつかない	働きアリを駆除しても、女王アリが卵を産み続けるため数が減らない。巣の場所を特定し、巣ごと駆除できる市販の薬剤などを検討する。
毒餌の設置場所が不適切	アリの通り道から外れていると効果がない。アリの行列をよく観察し、通り道上や巣の近くに設置し直す。

最も多い原因は、アリが毒餌に興味を示さないケースです。
これは、アリの種類によって好む餌が異なるため、あるいは植物に付いたアブラムシが出す甘露の方が魅力的であるためと考えられます。
この場合、まずはアブラムシやカイガラムシがいないかを確認し、いるようであればそちらの駆除を優先する必要があります。

また、重曹の効果は比較的緩やかであるため、巣全体の規模が大きいと、働きアリを駆除するスピードよりも女王アリが新たなアリを産むスピードが上回ってしまい、数が減らないように見えることもあります。

もし重曹を試しても一向に状況が改善しない場合は、これらの原因を一つずつ検証し、アリの種類を特定したり、市販の駆除剤に切り替えたりするなど、別の対策を講じることが賢明です。

アリ退治で最強？庭で試せる方法

観葉植物だけでなく、庭のアリに悩まされている場合、より広範囲で強力な対策が求められることがあります。
「最強」と一概に言うことは難しいですが、状況に応じて効果的な方法はいくつか存在します。

アリの巣への熱湯処理

庭の地面にアリの巣穴がはっきりと確認できる場合、最も原始的かつ効果的な方法の一つが熱湯を注ぎ込むことです。
沸騰したお湯を巣穴に直接、大量に流し込むことで、巣の内部にいるアリや女王アリ、卵を高温で一掃します。
ただし、植物の根元近くにある巣には使用できません。
植物を枯らしてしまう危険性があるため、周囲に何もない場所の巣に限定して行うべき方法です。

珪藻土の活用

珪藻土（けいそうど）の粉末は、物理的にアリを駆除するアイテムとして有効です。
珪藻土は珪藻という植物プランクトンの化石からできており、その微細な粒子には鋭い突起があります。
この粉末がアリの体に付着すると、体表を傷つけ、そこから体液を奪って乾燥させて死に至らしめます。
巣の周りやアリの通り道に撒いておくことで効果を発揮します。
食品グレードの珪藻土であれば、ペットや人間にとっての安全性も高いです。